著作権と弁理士のモラル
弁理士は、特許、実用新案、意匠、商標など、独自に創作・考案した知的財産を保護する国家資格者です。
また、文章や絵画、音楽などの独自の表現を保護する著作権についての契約などの仕事も行います。
著作権は、こうしていま書いている文章にも、創作したその時点で権利が生じます。
これらをいかに保護し、模倣されないようにするか、あるいは自分の知らないところで勝手に使われたり、勝手に改変されたりしないかどうか、表現者にとっては重要なことですが、著作権という制度があって、弁理士という資格者があって、これらの保護が制度的に保障されているといえるのです。
もちろん、当サイトの文章などは、ご自由に引用、紹介していただいてかまいません。
むしろ引用や紹介をしていただくことは歓迎しております。
引用は、元の出典(ウェブサイトであればURL、サイト名など)を明示していただければいいということになります。
ところが、当サイトの文章を、元の出典も著作者名も明らかにせず、しかもまるで自分の創作した文章であるかのように、勝手に利用されてしまったりしたら、著作権侵害といわざるをえないのです。
ちょっとだけ表現を変えてみても、私が自分で書いた文章だということは見ただけで一瞬でわかります。
逆に、他人の文章であったなら、自分で書いた文章でないものだということも、見ればわかるはずなのです。無断利用した人にはその自覚があるはずです。
弁理士は、知的財産という重要な権利を保護するために、顧客の秘密情報を守る義務を負ったうえで、相談にのり、必要に応じ権利取得の手続を行い、権利侵害に対する対応を行います。
弁理士は、ウェブサイトを含め、広告には嘘偽りや、誇大広告などをしてはなりません。
また、すべての仕事の案件には、資格者である弁理士本人が責任を持って対応をしなければなりません。時間もコストもかかりますが、依頼者はそれを当然のこととして期待します。弁理士の仕事に、「安い、早い、うまい」はありません。
もちろん、個人や中小企業・ベンチャー企業など、資力に応じた割引などの費用のご相談には対応しておりますが、安さだけを売りにした広告には疑問を感じる依頼者がしばしばお見えになります。家賃や人件費などの経理の比率はどこもそれほど変わるはずがありませんから、表面的なことに惑わされない比較も必要になってきたのかもしれません。
インターネットの普及により、弁理士のウェブサイト、商標登録に関するウェブサイトも増えてきましたが、ユーザーへの情報提供にしても、仕事を成立させるための説明文にしても、このような雑記にしても、弁理士本人が創作した文章は、書いて公開した瞬間に不特定多数の人の目に晒されます。
ウェブサイトに1ページを追加するだけであっても、気が抜けません。
インターネットという宇宙の中に、多数の弁理士事務所のウェブサイトがあったら、その中で、老いも若きも、役職の有無も、関係なく、特に事務所経営者にあってみれば、オリジナリティを賭けて勝負をしているのです。
当然、自分のウェブサイトに掲載するコンテンツはオリジナルなものであるべきですし、そもそも、営利サイトにおけるコンテンツは、その経営理念、営業方針、ブランドコンセプトを体現したものですから、借り物でできるはずがないのです。
知的財産を保護する、秘密情報を守る、誇大広告や品位のない広告はしない、それをまずは実践する、という当たり前のことを当たり前に守ることとして、日本弁理士会におきましては、弁理士の倫理研修などを義務として行っております。最終的には個々の弁理士本人の自覚によるのかもしれません。
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松下電器産業がパナソニックに商標を統一
「パナソニック」に社名変更という報道がありました。
松下電器産業が、国際的なブランド力を高めることを目的として、創業以来90年にわたって使ってきた「松下」の名前を社名から外し、海外でも知られている「パナソニック」に社名変更するというものです。
従来、同社では、音響・映像・コンピュータ等の家電製品について「Panasonic」、冷蔵庫や洗濯機・家庭電化製品などについて「National」、その他にも高級音響機器について「Technics」など、ブランドが使い分けられてきました。
これは、商品ジャンルごとにブランドイメージを確立するという意味合いもありますが、実は商標登録に関する長年の懸案となってきた問題もありました。
オンライン百科事典Wikipediaの項目によれば、
「1966年 - 英字表記の『NATIONAL』ロゴを国内向け製品に、『PANASONIC』ロゴを海外向け製品、及び国内向けトランジスタラジオに使用開始。『ナショナル』が米国で商標登録されており使用できなかったことがその動機だが、『パナソニック』に落ち着くまでに、1964年5月に『NATIONAL PANASONIC(ナショナル・パナソニック)』で米国への輸入が認められ、以後、『KADOMAX(カドマックス)』、『マツシタ』、『マーツ』を経て『パナソニック』となっている。 」
と記載され、海外商標権の関係で、別のブランド名を考案し使用せざるをえなかった状況がありました。
商標権は、ブランド名や商品ネーミングなどを独占的に使用できる権利です。
ところで、商標権はそれぞれの国ごとに存在します。
このため、海外展開を考える場合には、それぞれの国で、他人に商標登録されていないかどうか、されていなければ自分が登録可能かどうかを確認することが重要になります。
国によってブランド名を変えることとすると、製品についている商標を使いまわしできなくなりますし、ブランド名が世界的に通用しにくくなりますから、統一できることにはメリットがあります。
乱立するブランドを整理統合することによって、商標管理としてはすっきるすることとなるでしょう。
また、商標登録は、世界のいずれに主要国においても、商品・サービス区分ごとに登録をすることとなっています。
たとえば音響機器・映像機器・コンピュータなどは第9類という区分、冷暖房器具や調理台などは第11類という区分です。
したがって、「パナソニック」に統一するということは子会社や関連会社の業務内容(住宅関係会社などもあります)までにわたって、しかもそれぞれに国で、商標が使用であることを確認する必要があります。
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