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商標使用意思の確認を強化 -2007年04月16日

あまりにも広い範囲で商標登録がされると、使用しない指定商品・指定役務について不使用商標が増大することもあり、特許庁での審査において、使用意思の確認を強化することが、商標審査便覧の改正により運用として公表されました。

商標の使用又は商標の使用の意思を確認するための審査に関する運用について
これにより、願書に記載された指定商品又は指定役務について、商標の使用又は商標の使用の意思があることに「合理的な疑義がある場合」は、商標法第3条第1項柱書を適用され、拒絶理由となります。

この適用がされるのは、1区分内での商品又は役務の指定が広範な範囲に及んでいるため、指定商品又は指定役務について商標の使用又は使用の意思があることに疑義がある場合です。
具体的には、1区分内において、8以上の類似群コード(商品・役務の類似範囲を定めるコード)にわたる商品又は役務を指定している場合には、原則として、商品又は役務の指定が広範な範囲に及んでいるものとして、商標の使用又は使用の意思の確認がされます。

拒絶理由通知に対しては、商標の使用に関する証明書類等を、意見書において提出します。
商標の使用の事実等の確認において、「自己の業務に係る商品又は役務について使用」をするものであることを明らかにするためには、少なくとも、類似群ごとに、指定商品又は指定役務に係る業務を出願人が行っているか又は行う予定があることを明らかにする必要があります。

指定商品又は指定役務に係る業務を出願人が行う予定があることの証明については、概ね出願後3~4年以内(登録後3年に相当する時期まで)に商標の使用を開始する意思を示す必要があります。

商標の使用の意思を明記した文書の提出
出願に係る商標を使用する意図、指定商品の生産、譲渡(販売を含む)のいずれの事業を具体的に行うのか(指定役務の場合はその提供の計画)、商標の使用の開始時期を明記し、出願人が記名・押印します。

その準備状況を示す書類(事業計画書)
使用開始に至るまでの具体的な事業の準備状況や計画(商品又は役務の企画の決定、工場や店舗の建設等)を記載します。

意匠登録の保護強化 -2007年04月09日

意匠法の改正により、4月1日より、意匠登録についての保護が強化されています。
権利保護の強化と、模倣品対策の強化との両面での改正になっております。

権利保護の強化では、
(1)意匠権の存続期間が、15年から20年に延長されました。
(2)液晶画面などのデザインの保護が拡大されました。
ただし、意匠として保護できる範囲には制約があり、物品がその本来的な機能を発揮できる状態にする際に必要とされる操作画面のデザインに限られます。
(3)類似の範囲の意匠の明確化
意匠権で保護される、登録意匠の類似範囲について、取引者、需要者からみた意匠の美感の類否であることが明確にされました。
(4)部品・部分意匠の出願について、審査の基準とされる判断時期の制限が、一部緩和されました。
(5)出願意匠に類似する関連意匠の出願の、時期的制限が緩和されました。
(6)秘密意匠について、出願と同時とされていた秘密意匠の請求が、登録料の納付と同時の請求でもよいことになりました。
(7)新規性喪失の例外の適用を受けるために必要な証明書類の提出期限を延長し、出願から30日以内であればよいこととされました。

模倣品対策の強化では、
(1)権利侵害行為として、「輸出」行為が追加され、模倣品を水際で差し止めることなどができるようになりました。
(2)権利侵害行為として「譲渡目的の所持」が追加され、侵害物品の譲渡等(譲渡、貸渡し、輸出)を目的として所持する行為は、侵害とみなされるようになりました。
(3)侵害行為について、刑事罰が強化されました。

知財クリエイティブエージェンシー -2007年04月03日

当サイト(金原商標登録事務所)のトップページに、「知財クリエイティブエージェンシー」という言葉を記載しています。
さて、これは何なのか?

知財とは、知的財産の略で、近年良く使われるようになっている用語です。
知財には、弁理士が手続や助言等を行う特許、実用新案、意匠、商標、著作権、不正競争などのほか、より広く、植物の育成者権や、半導体の回路配置利用権、さらにもっと広義には、産地表示や、肖像権、パブリシティ権などを含むと解されます。

そして、弁理士の主要な業務として、特許庁に対する手続の代理業務がありますし、知財の創造の場に関与することは間違いないのですが、私が「知財クリエイティブエージェンシー」という言葉を思いついたときにイメージしたことは、もう少し異なるものです。

「クリエイティブエージェンシー」は、どちらかというとコピーライター、デザイナーが所属する組織のような含みをもたせておりますし、あるいはキャラクターなどの著作権管理など、実際にそのような業務を行うかどうかはともかくとして、単に弁理士法で業務範囲とされている特許、実用新案、意匠、商標等の枠に必ずしも拘束されないような、ある種の自由度をもたせているつもりなのです。
これは、もともと広告や音楽に近い仕事をしてきた私の経験や、ウェブデザイン等に関わっている感覚から思いついた言葉ともいえます。

以前から感じていたこととして、知財の中でも、テクノロジーとクリエイティブとに大きく分けることができると思います。

テクノロジー:特許、実用新案、半導体回路配置、技術上の秘密、技術的な不正競争、ソフトウェア等の技術的な著作物、植物新品種

クリエイティブ:商標、意匠、著作権、商品等表示・商品形態等の不正競争、等

当事務所では、後者に特化するとともに、クリエイターやブランディング担当者に近いスタンスに立つことを選択したともいえるのです。

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