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音響商標、におい商標

音・においを商標に、特許庁検討 2010年の法改正目指す
との報道がありました(日本経済新聞)

特許庁が、音やにおい、動きなど新しいタイプの商標を導入する検討に入るというものです。これらは、音響商標、におい商標などといわれ、制度として導入している国もあります。

商標とは、よく「○○○」という言葉が商標登録された、などと報道されることから、ある言葉の使用権を独占するもののように思われがちですが、言葉を独占するものではなく、あくまでも商品名やサービス名称など業務について使用することに関し独占をするものです。

そうすると、音響やにおいが、業務について、それを表示するものとして使用される場合とはどういうことが考えられるのでしょうか。ちょっととまどってしまう点もあります。
特許庁、音やにおいを商標登録できるように法改正へ

ある特定の業務について、文字(ネーミング)で示される場合・・・これはわかります。ルイ・ヴィトン、シャネル、クロネコヤマト、SONYなど、いずれもそうです。
音響が何かの業務を示すものとしては・・・たとえばCMの音楽のフレーズや
セリフの言葉、「It's a SONY」とか、ラジオ局のJ-WAVEのジングルなどでしょうか?
においが何かの業務を示すものとしては・・・思いつくのが難しいのですが、たとえば香水のにおい、香料のにおい?
臭い商標については世界でもまだ前例が少なく、これを保護対象として認めているアメリカ、オーストラリア、イギリスなどでも登録例は少なく、アメリカでさえ1990年に初めて登録されてからまだ数件しか許可されていない状況だとのこと。

本当にこれらの登録を認める必要があるのかどうか、これから審議されるのでしょうが、よく審議会などにありがちなことですが、初めに結論ありきで制度の導入が半ば決まっているのではと勘繰りたくなるところでもあります。

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松下電器産業がパナソニックに商標を統一

「パナソニック」に社名変更という報道がありました。

松下電器産業が、国際的なブランド力を高めることを目的として、創業以来90年にわたって使ってきた「松下」の名前を社名から外し、海外でも知られている「パナソニック」に社名変更するというものです。

従来、同社では、音響・映像・コンピュータ等の家電製品について「Panasonic」、冷蔵庫や洗濯機・家庭電化製品などについて「National」、その他にも高級音響機器について「Technics」など、ブランドが使い分けられてきました。

これは、商品ジャンルごとにブランドイメージを確立するという意味合いもありますが、実は商標登録に関する長年の懸案となってきた問題もありました。

オンライン百科事典Wikipediaの項目によれば、
「1966年 - 英字表記の『NATIONAL』ロゴを国内向け製品に、『PANASONIC』ロゴを海外向け製品、及び国内向けトランジスタラジオに使用開始。『ナショナル』が米国で商標登録されており使用できなかったことがその動機だが、『パナソニック』に落ち着くまでに、1964年5月に『NATIONAL PANASONIC(ナショナル・パナソニック)』で米国への輸入が認められ、以後、『KADOMAX(カドマックス)』、『マツシタ』、『マーツ』を経て『パナソニック』となっている。 」
と記載され、海外商標権の関係で、別のブランド名を考案し使用せざるをえなかった状況がありました。

商標権は、ブランド名や商品ネーミングなどを独占的に使用できる権利です。
ところで、商標権はそれぞれの国ごとに存在します。
このため、海外展開を考える場合には、それぞれの国で、他人に商標登録されていないかどうか、されていなければ自分が登録可能かどうかを確認することが重要になります。
国によってブランド名を変えることとすると、製品についている商標を使いまわしできなくなりますし、ブランド名が世界的に通用しにくくなりますから、統一できることにはメリットがあります。
乱立するブランドを整理統合することによって、商標管理としてはすっきるすることとなるでしょう。

また、商標登録は、世界のいずれに主要国においても、商品・サービス区分ごとに登録をすることとなっています。
たとえば音響機器・映像機器・コンピュータなどは第9類という区分、冷暖房器具や調理台などは第11類という区分です。

したがって、「パナソニック」に統一するということは子会社や関連会社の業務内容(住宅関係会社などもあります)までにわたって、しかもそれぞれに国で、商標が使用であることを確認する必要があります。

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小売業の商標登録に必要なノウハウ

小売業の商標登録が4月1日から受け付けられます。
小売業・卸売業・通信販売事業者・ネットショップなどの商標を、第35類という1つの区分で小売等役務の商標登録が認めることにより、費用や手続の面で便宜となります。

ところで、実際にお問い合わせをいただいたり、ご依頼を頂いて作業をしたりしておりますが、従来の商標にも増して、はるかに高度な注意が、商標調査と出願書類の記載においては必要になります。弁理士のノウハウの蓄積が明暗を分けることもありうると思います。

たとえば、メガネ(第9類)、時計(第14類)、服飾雑貨(第25類)を取り扱う店舗の商標の場合には、第35類の指定役務についてだけではなく、それぞれの商品についての類似商標調査が必要になります。
調査の前に、商品の類似の範囲を定める「類似群コード」という一種の検索キーを特定する作業が大変です。
たとえば、ペット用品の小売業について、指定商品が十数区分にまたがり、商標調査は困難をきわめます。

次に、これら多岐にわたる指定商品を小売または卸売する役務を、出願書類に特定して記載することが、通常の商標登録出願以上に大変です。
第35類の政令別表という、指定役務の記載を説明する表においては、代表的な小売サービスは列挙されているものの、ここにはない独自の記載をしなければならないことが多々あると思われます。
政令別表に掲載されている指定商品・指定役務にはない、新規あるいは独自の指定商品・指定役務を記載することは、調査と並んで大切なノウハウとなっています。

従来の表にはない商品・役務を取り扱う場合には、新規あるいは独自の指定商品・指定役務を徹底的に記載することが、最善の権利をつくります。
その理由はといえば・・・。
(1)商標権侵害かどうか、争いが起きることを想定した場合には、権利範囲を特定する指定商品・指定役務の記載が、権利解釈を確定してしまうこと。
(2)指定商品・指定役務の類似範囲を、広く解釈できるようになる余地がありうること。
(3)指定商品・指定役務の区分は、これまで数次の改正がされており、今後の改正によって変動があったときに、権利を広く、正確に特定できるようにしておけること。

さらに、取り扱う商品、取り扱い予定の商品を網羅すると共に、出願後になって使用実績または使用意思の確認を求められる可能性もあるため、慎重な記載が求められます。
出願後の補正(書類の内容を変更すること)にも制限があるためです。

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ブランド名に一般的言葉を選ぶのは?

当事務所では、商標登録の仕事をメインとしているため、様々なお問い合わせをいただきます。
その中で多いのが、流行りはじめた言葉や、それをちょっとだけアレンジしたような言葉を商標登録したいというものです。

しかし、それは商標登録がしにくいか、最初から困難であったり、あるいはロゴマークにするなどして権利を取得しても、権利が制限されるものであったりします。

(1)普通名称などはロゴマークなどとして商標登録されたとしても、第三者が普通に表示することは可能であり、使用を独占することはできない、
(2)他の商品やサービスでもたくさん使われる言葉のため、ブランドの知名度を上げるには通常以上の広告宣伝を必要とする、つまり最初から競合が多い、
(3)類似商標も多くあると想定されるため、商標登録をすることが難しく、特にインターネット企業のような世界的企業では各国ごとにその問題が生じうる、
(4)ソフトウェアやサービスの利用者としても、一般的言葉はありふれていて印象が弱く感じられる、
といったことがあげられます。

つまり、そういう商標を選択してしまったせいで、最初から圧倒的に不利になってしまうのです。

成功しているブランド名を思い浮かべてみれば、「google」や「Yahoo!」、「Amazon」といった造語、あるいは「楽天」、「アスクル」などの造語であることがわかります。
はるかに印象は強く、覚えやすく、競合は少なく、商標登録されやすく、訴えられにくいかがわかると思います。

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